「冬都くんの町が、どんな町なのか気になって遊びに来たんだ」

そう言って、楓は双剣を作り出すと双剣を構える。そして、紫月の方を向いた。

「紫月、行くよ」

紫月は、頷いて銃を作り出す。そして、2人は同時に動いた。紫月の放った光弾は、楓に向かって飛んでく。楓は飛び上がってそれを避けると、宙返りをして光弾を食らった妖魔に斬りかかった。

「……っ」

だけど、楓は別の妖魔に吹き飛ばされて塀に背中を打つ。

「ここだと、戦いにくい……」

紫月は、妖魔の攻撃を避けるように大きく飛び退くと僕の隣に着地する。

「……アイビーがいれば……」

僕は、そう呟いた。いつも、アイビーはフォルトゥナに僕らと妖魔を転送してくれるんだよね。

「……使ってみるか」

僕はアイビーが転送する時に唱えていた呪文を思い出して、唱えてみる。次の瞬間、景色が変わって服装も変わっていた。

「……ここは……」

フォルトゥナでの服を着た紫月は、辺りを見渡す。近くにはアイビーがいて、アイビーは驚いた顔で僕らを見てた。

「……話は後で聞きます。とりあえず、今は妖魔を倒しましょう!」

そう言って、アイビーは手に持っていた杖を剣に変える。