「あなたは……そうやって何人の人を殺したの!? 家族でさえも手にかけて! あなたが消滅するのを望んでいるのは私だけじゃなかった! そう願う皆が、私の記憶を蘇らせたのよ!」
「そんな体勢で何を偉そうに吠えてやがる! お前は今からワシに犯されて! 永遠におもちゃにされるんじゃ! いい加減に……」
老人が勝ち誇ったようにそこまで言った時だった。
さっき、私の視界の端で動いた物。
それが、老人の額に貼られた御札の切れ端を合わせて……元の1枚の御札に戻ったのだ。
「私は……おばあちゃんの御札の切れ端を、肌身離さずに持ってた」
そう、ミイラになった私の身体が動き出して、御札の切れ端を繋ぎ合わせてくれたのだ。
その瞬間、老人の身体がまるで沸騰でも始めたかのようにボコボコと膨れ上がった。
「ぐぶぇっ! ま、まさか幽霊のワシが死ぬのか!? い、嫌じゃ……幽霊が死んだらどうなる!? 死んだから幽霊になったのに……死んだらどこに行くんじゃ!」
そう叫んでいる間にも、老人の身体は弾け飛んで。
空気中に四散するように、徐々に消滅して行ったのだ。
「わからないけど、きっと楽しみなんて何ひとつない、地獄のようなところに行くんじゃないかな」
「そんな体勢で何を偉そうに吠えてやがる! お前は今からワシに犯されて! 永遠におもちゃにされるんじゃ! いい加減に……」
老人が勝ち誇ったようにそこまで言った時だった。
さっき、私の視界の端で動いた物。
それが、老人の額に貼られた御札の切れ端を合わせて……元の1枚の御札に戻ったのだ。
「私は……おばあちゃんの御札の切れ端を、肌身離さずに持ってた」
そう、ミイラになった私の身体が動き出して、御札の切れ端を繋ぎ合わせてくれたのだ。
その瞬間、老人の身体がまるで沸騰でも始めたかのようにボコボコと膨れ上がった。
「ぐぶぇっ! ま、まさか幽霊のワシが死ぬのか!? い、嫌じゃ……幽霊が死んだらどうなる!? 死んだから幽霊になったのに……死んだらどこに行くんじゃ!」
そう叫んでいる間にも、老人の身体は弾け飛んで。
空気中に四散するように、徐々に消滅して行ったのだ。
「わからないけど、きっと楽しみなんて何ひとつない、地獄のようなところに行くんじゃないかな」



