おうちかいだん

その矛盾の正体を確かめるべく、私は1階に下りようと入り口の方を見た。


天井裏は死体が襲ってくるし、崩落した階段を飛び下りるしかないか。


幽霊だから大丈夫……なんて言えない。


この家自体がゴーストハウスみたいなものだから、私が幽霊であろうと何が起こるかわからない。


廊下に出てみると、やはり2階から1階に飛び下りるというのは結構な高さがあって怖いな。


でも、ここ以外にもう道はないし、覚悟を決めるしかない。


私がどうして幽霊になってまで存在しているのか。


この家は一体何なのか。


答えは半分以上出ているけれど、最後の1ピースを埋めるために、私は行かなければならなかった。


「じゃあ……行くよ? せーのっ!」


誰が聞いているわけでもないのに、そう言って飛び下りた。


スカートがバサッと捲れ上がり、北島くんが言っていたえぐいパンツが丸見えになったけど、着地した私は慌ててスカートを整えて、何事もなかったかのように廊下に出た。


私が行きたかった場所はここ。


トイレの前にある、おじいちゃんの部屋だ。


恐らく……と言うより、確実にここに私が求めている答えがある。


そう思い、私は引き戸を開けて部屋に足を踏み入れた。