「暗いな……懐中電灯を持ってくれば良かった」
ただでさえ夜で暗いのに、天井裏ともなると何も見えない。
それでも私が幽霊なのか、それともこの家がそうさせているのかはわからないけれど、ぼんやりと見えるようになり始めたのだ。
「何……これ」
驚いたのは、天井裏が見えるようになったことではなかった。
そこに置かれている、ボロい袋。
しかも、中に何かが入っているらしく、膨れていたから。
それも……一つだけではない。
見えるだけでも5つの袋が存在していたのだ。
こんな天井裏に、一体何を置いているというのだろう。
押し入れに入り切らないから、ほとんど使うことのないようなものは天井裏に移動させたのだとしたら、さほど不思議なことでもないだろうけど。
……この家で、そんな常識的な考えが通用するとは思えない。
早くお母さんの部屋に行きたいけれど、なんとなく気になった私は、一番近くにあった袋の口を解いて開いてみた。
「ひっ!」
その中身は……人だった。
口が裂けて、頭部に穴の空いている死体。
この状態から察するに……階段でフックに貫かれた人が、ここに隠されているのだろうというのがわかった。



