台所から出て、お風呂にやって来た。


高校生になったばかりの時、ここで何があったのか。


私に怖い話をしたクラスメイトを呼んで、ここに入ってもらって目を閉じさせたら……全員死んだ。


不可解なのはその後だ。


おじいちゃんが現れて、私が眠っていたら何も起こっていないかのように、元通りになっていた。


「なるほどね。おじいちゃんがお父さんの悪事を隠そうとしていたって話は、どうやら本当みたいだね」


お父さんが殺人鬼で、おじいちゃんが死体の処理を手伝っていたと考えると、手際良く痕跡を残さないように後片付けをしたというのは納得出来る話だ。


全く……顔色ひとつ変えずにそんなことをしていたとしたら、とんでもない異常者だよね。


私の家族とはとても思えないよ。


それにしても気になるのはクラスメイト達だ。


一体3人もの人を、どこに運んで、どう処理をしたというのか。


それに……。


いや、これは気のせいかな。


「聞いた話が全部繋がってるような気がする。だとしたら……まさかトイレで起こったことは」


お風呂場を出ようと振り返った時、私の背筋にゾクッと強烈な悪寒が走った。