絶対嶺亜くんにバレてる。

だって顔が熱いもん。
しかも滅多に表情に出さない彼が驚いてるもん。


「まぁ、別に今日じゃなくたって、由乃が泊まりたけりゃいつでも来ていいからな」


私の頭をポンポンッと優しく手を乗せる嶺亜くん。


「そろそろ帰るか。送って……く……」


嶺亜くんがベンチから離れようとした時、私は咄嗟に嶺亜くんに後ろから抱きつく。


「由乃?」


今日の嶺亜くんの過去の話を聞いたら、どうしても嶺亜くんを1人には出来なかった………いや。

私が嶺亜くんの傍にもっと居たいという我儘。


だから私は恥ずかしいけど、こう言った。



「今日………と、泊まりたい……です…」


「…俺はいいけど、ちゃんとお父さんに許可取れよ」


後ろで何度も頷く。


一先ず、2人でお父さんに許可を貰う為、私の家に行く事に。