「電話して帰るから、お父さん先に帰ってて」

「分かった。気を付けてな」


私は近くの公園のベンチに座って、電話に出る。


「もしもし!」

『ゆーのちゃん!久しぶりね!』


電話の相手は嶺亜くんの姉である怜奈さんだった。


「怜奈さん!?」

『やほやほー!ねね、今時間空いてる?』

「え?あ、はい…」



ーブオオオオオオーン。


1台の車を待っていると、私の前に赤い色のオープンカーが停まった。


「由乃ちゃんお待たせ!」


そう、さっきまで電話していた怜奈さんが今目の前にいる。

怜奈さんは日本で自分の事務所を創ったけど、まだ自分は未熟だと言って今はアメリカに在住しながら、弁護士として活躍されている。