愛する人の笑顔を守るために (番外編)

「だったら、嶺亜が用事で由乃ちゃんと離れる時は嶺亜以外の俺ら誰か1人が由乃ちゃんを守ろう」

「おおー!姫!姫を守るなら俺がずっと傍に…」


バコンッ!

私に手を差し伸べる京くんの頭に1発拳を入れる嶺亜くん。


「お前は論外。どうしても直や翔馬達がいない時だけだ」

「えー!!」

「そもそも俺以外の男を由乃と2人っきりとか考えられねぇが、京と2人っきりになるよりはまだマシ」


「そんな……嶺亜ひどい…っ……」


嶺亜くんの言葉に落ち込む京くん。

まぁ、性格がチャラいのもあるけどスキンシップが多いからね…。


「出た嶺の独占欲。由乃を守るのはいいが!俺らに八つ当たりだけはするなよ!?」

「は?俺がいつお前らに八つ当たりなんかした事があるかよ」

「数えきれないぐらいにあるだろうが!!」


「やれやれ…」

「八つ当たりされるのは颯馬だけでしょ…」


颯馬くんと嶺亜くんの言動に呆れ気味の翔馬くんと直くん。



結局は学校での登下校や、鬼瑠の"家"に行く時などは嶺亜くんが居ない時は京くん以外の4人が私を守ってくれるらしく、その4人が居ない時は京くんが私を守ってくれるという。


そんな当の本人である私は呑気に幸せ者だなぁと思いながら、アイスティーを飲んでいた。