終わりの知らせはとある人物の着信から始まった。
ープルルルルルッ。プルルルルルッ。
「…っ……はぃ…」
まだ目が開かないまま、携帯を耳に当てる。
『由乃』
「あ、嶺亜くん……。って、れ、嶺亜くん!?」
電話の相手が嶺亜くんな事に驚いて、一瞬で目が見開く。
携帯の画面見ないで電話出ちゃったから完全に寝起きの声聞かれたーー!
恥ずかしすぎる…!!
1人で恥ずかしがりながらも、嶺亜くんは淡々と話を始める。
『寝てるとこ悪い。由乃今すぐテレビ見ろ』
「え…?テレビ…??どうして?」
『いいから、すぐに見ろ』
「わ、分かった」
嶺亜くんが珍しく少しだけ慌てているように感じた。


