愛する人の笑顔を守るために (番外編)

ゆっくりと嶺亜くんに近付き、触れるだけのキスをする。


「…んっ!…」


恥ずかしくてすぐに離れようとするが、嶺亜くんの手が私の頭に触れ、再び唇が重なる。

お互いの唇を優しく包み込むようなキス。


後もう少しで降りなきゃいけないという時に、頭に触れていた嶺亜くんの手が離れる。


「ごちそうさん」


1人だけ満足気に笑う嶺亜くん。

私の心臓は言わなくても当たり前の如く、バクバクで止められない。


「もう何回もしてんだから、少しぐらい慣れろ」


いやいや!慣れてれば今更困ってないわよ!!

なんて心の声でツッコミつつも。


ゴンドラから降りると意地悪な嶺亜くんは消えていて、いつものクールな嶺亜くんに戻っていた。


本当私と2人だけの時だけ意地悪なんだから!!


1人でドキドキしながらも、楽しい1日が終わる。