「柊さん」 朝、8時00分。 彼は今日もまた私を教室へ迎えに来る。 誰もいないこの教室で響く低いけれど、聞きやすい声。 イスを引いてドアから控えめに顔を出す彼に近づく。 するといつも子犬のようなふにゃふにゃとした笑顔を向けてくれる。 そして今日もまた恒例のイベントが開催される会場へと進むのだ。