「あら、おはよう!今日は、体調良さそうな感じね!」
学校について保健室のベットに横になって本を読んでいる私に保健室のせんせいをしている工藤先生が話しかけた。
「ここ最近体調いいんだよねー!だから少しでもいいから教室行きたいなあとか思ってるけど授業についていけないもんなー」
「そうねぇ、そしたら友達も出来るかもしれないわね」
工藤先生は、パソコンに目を向けながら少し微笑んで私に言った。
「もし、行きたいなら教室行ってもいいのよ?友達とか出来るかもしれないでしょ?気にせず行っておいでね!」
行きたいけどいろいろ家のことが頭を下げて過ぎる。
「んー、いいや。どうせできないし。とりあえずこれ読み終わったら図書室行って新しい本借りてくる」
「わかったわ、でもこれからあなたんまっているは、楽しい未来ばかりよ?友達もたくさんじゃなくていいから少しだけでもいいからいたほうが今後の人生楽しいわよ」
「はーい、わかってるよー!じゃいってくる!」
工藤先生に言われたことを考えながら保健室を後にした。
先生が言ってることもわかるしそうしたい気持ちは、やまやまなんだけどね。
それが出来たら話は、早いんだけど私の一つの行動で心配かけたら悪いし。
何事もなく過ごしたらきっと喜ぶに違いない。
コツコツ
図書室へと続く渡り廊下を歩いていると
暑い中水浴びをしてる多数の生徒が目に入る。
「うわー、すごい」
数人の男の子たちが水のかけ合いをしていた。
ただ、私は、それを暑い日差しに照らされてキラキラと光った水たちを見つめていた。
綺麗だな……。
ぼーっと見ているわたしに何処からか声が聞こえてくる。
「おい。何してんの」
後ろを振り返ると身長170センチくらいは、あると思われる男の子が立っていた。
いきなり後ろから声をかけられた私は、ビクッと微かに肩を震わせた。
「なんか、楽しそうに水遊びしてるなって思ってみてただけだよ」
彼らの方に目を向けながらいつの間にか横に立っている彼に言った。
「ふーん、そうか」
「てか、お前だれ?」
そう言うとその人は、私の顔を覗き込んできた。
かなりの至近距離に緊張してる私をよそめに
「お前、この学校だっけ?見た事ない。転校生?」
とまぢまぢと私の顔を見た。
学校来てても保健室だから知らないよね…。
「持病があって保健室登校なんだよね。一応学年は1年なんだけど全然教室も行かないから友達いないし、いっても勉強ついていけないからさ」
「なんだ、俺もあいつらも1年。一緒じゃん」
その人は、彼らを指差して言った。
同じ1年なんだ…。
遥かに高い身長の先にある顔をじっと見ていると
「ま、またあったら話そうや」
とその人は、手を振り遊んでいる友達たちの方へと歩き出した。
また会おうって言っても逢う事ないかもしれないのに…。
会っても名前も知らないし…。
そうだ、名前聞かないと!
「ねぇ、名前は?」
歩き出しているその人に問いかけた。
「和泉ナオ」
和泉ナオと名乗るその人は、振り返り
私に問いかけた。