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愛するひなこへ。

この日記を、もし‥ひなこが読む事があるならば、その時のひなこが幸せである事を、心から祈っている


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「‥‥」


書き始めは、あたしがまだユーリの家に居た頃だ。

まだお互いの事もよく知らない頃に、おじさんは、あたしに何を伝えたかったんだろう‥?

あたしは小さく首をかしげてページをめくった。



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1週間前。

この家にひなこが現れた。

何という偶然だろう?

本当に驚いた

何故なら‥‥君が生まれるずっと前から、私達はひなこを知っていたんだ


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「‥‥!?」


何‥?

どういう事?


あたしは息を飲んで、そこに書かれた言葉を見つめた。


知ってた‥?


航平があたしの肩を引き寄せる。

その腕の力に、あたしはハッとして口を開いた。


「大丈夫」


今、ここで動揺しても意味がない。

先に進まないと駄目だ。


緊張で少し震える指。

その震えを抑える為に一息吐くと、あたしはまたページをめくった。