「あたし‥会えません」
あたしはうつむきがちにそう言った。
そう。
本当の親になんて、会える筈ない。
今の家族は、あたしにとって申し分ないのだから。
優しい両親‥‥可愛い弟。
雅人が母のお腹に居る事が分かった時。
確かに一度、あたしは自分の居場所を失った。
ずっと大切に育ててくれた両親。
大切に‥
大切に育ててくれたからこそ
その愛情が雅人だけのものになると‥
血が繋がった雅人が手に入れる、それは当たり前の事なのに
居場所を失いかけたあたしは、まだ姿も見えない雅人を憎みかけた。
そんな自分が情けなくて‥
許せなくて‥‥
精神的に不安定になったあたし。
それを救ってくれたのは‥‥
いつも一緒に居た航平だった。
それに、雅人が生まれた後も、両親は変わらずあたしを大切にしてくれている。
歩み寄りが足りないのは
意識し過ぎて壁を作っているのは
‥‥むしろ、あたしだ。
「あたし幸せなんです」
「‥‥」
「本当に、今の両親に引き取られて良かった‥って思ってる。だから‥」
「うん、分かった」
しどろもどろに説明するあたしに、崇さんは穏やかに微笑んだ。
「ひなこちゃんなら、きっとそう言うと思ってたよ」
「‥‥」
「この話はもう止めよう」
そう付け加えた崇さんは、少し安心したように穏やかに笑った。
あたしはうつむきがちにそう言った。
そう。
本当の親になんて、会える筈ない。
今の家族は、あたしにとって申し分ないのだから。
優しい両親‥‥可愛い弟。
雅人が母のお腹に居る事が分かった時。
確かに一度、あたしは自分の居場所を失った。
ずっと大切に育ててくれた両親。
大切に‥
大切に育ててくれたからこそ
その愛情が雅人だけのものになると‥
血が繋がった雅人が手に入れる、それは当たり前の事なのに
居場所を失いかけたあたしは、まだ姿も見えない雅人を憎みかけた。
そんな自分が情けなくて‥
許せなくて‥‥
精神的に不安定になったあたし。
それを救ってくれたのは‥‥
いつも一緒に居た航平だった。
それに、雅人が生まれた後も、両親は変わらずあたしを大切にしてくれている。
歩み寄りが足りないのは
意識し過ぎて壁を作っているのは
‥‥むしろ、あたしだ。
「あたし幸せなんです」
「‥‥」
「本当に、今の両親に引き取られて良かった‥って思ってる。だから‥」
「うん、分かった」
しどろもどろに説明するあたしに、崇さんは穏やかに微笑んだ。
「ひなこちゃんなら、きっとそう言うと思ってたよ」
「‥‥」
「この話はもう止めよう」
そう付け加えた崇さんは、少し安心したように穏やかに笑った。

