夢みたもの

「確かに‥、崇さんにそんな事言われた事もあったけど‥。あたしがユーリの側に居るのは、崇さんに言われたからじゃないよ!?」


ユーリを真っ直ぐ見つめて、あたしは強い口調で言った。


「あたしが自分で、そうしたいって思ったの」


ユーリの力になりたいと思った。

その為に出来る事は、側に居る事だけだと思った。


でも、そう思ってから‥、あたしがユーリに出来たのは、ほんの少しの感情表現を引き出しただけ。



『それで充分だよ』

崇さんは嬉しそうに微笑んでくれたけど‥‥



本当にそれで良いの?

ユーリの心の傷は、全然癒えていない。


昔みたいに笑って欲しい。

声が聞きたい。

それが、あたしの望み。


でも、今のままじゃ‥‥

その望みは叶わない。


一方的な押し付けなんじゃないか‥って思ったりするけど‥‥

でもこれ以上、ユーリが時々‥辛そうな表情をしているのを見ていられない。



あたしもユーリも‥‥

変わらなくちゃいけない。


「ねぇ‥ユーリ?」


あたしが声をかけると、ユーリは小さく首をかしげる。


「‥‥あのね‥」


あたしは何度か躊躇った後、思い切って口を開いた。