夢みたもの

「そんな‥、そんな事‥‥」


ユーリの言葉に胸が一杯になった。


「無理なんてしてないよ」


出来るだけ笑顔を作ったけれど‥‥ちゃんと笑って見えているか不安になる。


そう。

あたしはいつも、周りに助けられて‥、支えられている。

最近‥その事に気付く度、戸惑いや申し訳ない気持ちで胸が一杯になる。



前はこんな事なかったのに‥‥


毎日毎日、同じ事の繰り返し。

与えられた事を受け入れて、あるがままの状況を受け入れて‥‥

『いつも通り』の日常を過ごす事が全て。

それ以外の事は考える必要がなかった。

‥‥考えようとしなかった。



不安と絶望と‥‥恐怖。


心の何処かで、自分の過去が常に付きまとう。


その事に気付きたくなくて‥‥

あたしはずっと、自分を誤魔化してきた。



でも、今は違う。


変わろうと思う。


航平もユーリも‥‥あたしが知らない苦しみを抱えている。

苦しんでいるのは、あたしだけじゃない。


それなのに、あたしだけが守られているなんて‥‥

そんなのおかしい。



守られているだけじゃない。

あたしも、支えになりたかった。