夢みたもの

「・・あの、ユーリにそう思って貰えるなんて、凄く嬉しいの。本当にそう思ってるんだけど・・・」


どう説明したら良いんだろう?


言葉に詰まったあたしが黙り込むと、ユーリはあたしからノートを受け取って短い言葉を書いた。



『いつも一緒にいる彼が、今のひなこの大切な人?』



「・・え?」


いつの間にか俯いていたあたしは、ノートに書かれた言葉に驚いて顔を上げた。


「それ、航平の事・・・?」


そう呟きながら、あたしは鼓動が早くなったのを感じた。


再会して、初めて名前で呼ばれた。

幼い頃、綺麗な声であたしの名前を呼んでくれた事を思い出す。


ユーリに何があったのか分からない。

でももう、あの頃のように、声に出してあたしの名前を呼んでくれる事はないのだろうか?


ユーリを見つめながら、あたしは、懐かしさと嬉しさと・・・・寂しさを感じた。


「違うの。・・・航平は幼なじみで・・」


あたしがそう言うと、ユーリは軽く首を傾げる。



『でも、いつも一緒に居てひなこを守ってる』



「確かに、色々助けてくれてるけど・・・」


あたしがそう言うと、ユーリは小さなため息を吐いて、寂しそうにあたしを見つめた。