「その相手に、雪村さんがなってくれたら良いんだけど?」
「遠慮します」
キッパリそう言うと、宮藤君は楽しそうに笑った。
「そこは即答なんだ」
「残念だな・・・」と少しも残念がった様子もなくそう言うと、宮藤君は荷物を抱え直してあたしを見た。
「さっきの話だけど。『編入生との噂に気を付けて』っていうのはホントだよ?今朝の事で、女子のやっかみがあるのもホント」
「・・・うん」
「堤が君を守るのも限界があるし、雪村さんだって、いつもいつも堤と一緒って訳にはいかないでしょ?幼なじみだからって、これから先もずっと一緒って訳にはいかないんだから」
「うん・・・ありがとう」
あたしはそう言って小さく笑った。
自分自身で理解しているつもりだけれど、他人から言われると改めて気付く。
いつも航平が一緒に居て、その関係が当たり前過ぎてすっかり慣れてしまっているけれど・・・・
いつかあたしと航平は違う方向に進む。
そしてそれは、そう遠くない未来の話だ。
「それじゃ、仕事があるから。またね、雪村さん」
そう言い残して生徒会室がある方へ歩き出した宮藤君の背中を見つめて、あたしは小さくため息を吐くと、家へ帰る為に階段を降りはじめた。
「遠慮します」
キッパリそう言うと、宮藤君は楽しそうに笑った。
「そこは即答なんだ」
「残念だな・・・」と少しも残念がった様子もなくそう言うと、宮藤君は荷物を抱え直してあたしを見た。
「さっきの話だけど。『編入生との噂に気を付けて』っていうのはホントだよ?今朝の事で、女子のやっかみがあるのもホント」
「・・・うん」
「堤が君を守るのも限界があるし、雪村さんだって、いつもいつも堤と一緒って訳にはいかないでしょ?幼なじみだからって、これから先もずっと一緒って訳にはいかないんだから」
「うん・・・ありがとう」
あたしはそう言って小さく笑った。
自分自身で理解しているつもりだけれど、他人から言われると改めて気付く。
いつも航平が一緒に居て、その関係が当たり前過ぎてすっかり慣れてしまっているけれど・・・・
いつかあたしと航平は違う方向に進む。
そしてそれは、そう遠くない未来の話だ。
「それじゃ、仕事があるから。またね、雪村さん」
そう言い残して生徒会室がある方へ歩き出した宮藤君の背中を見つめて、あたしは小さくため息を吐くと、家へ帰る為に階段を降りはじめた。

