大切にされすぎて、自分のことを全く大事にしてなかった人。
一緒に出かけた帰り道に私を庇って車に撥ねられて…
私も私で自分のこと全く大事にしてなかったから、どれだけ大事にされていたか、その時初めて知った。
「…はあっ…はあっ…」
…呼吸戻ってきた…
まともな呼吸ができるようになった…
あと少しだ…
「…ごめん、発作起こして…」
「気にしてないよ…」
少しチカチカしてるけどずっとここにいる訳にもいかない…
頭はガンガンしてるし今すぐ吐きたいくらい気持ち悪い。
けど出てきてしまっている以上どうしようもない。
「…」
…将斗くんの顔が見れない。
終わったことでも過去の男の名前を出してしまったのだから。
いい気分ではないだろう。
「…将斗くん。」
「…」
「東京行って、全力を出してきて。
帰って来れる時に帰ってきてくれたらいいから。」
これが、今の私に言える精一杯の言葉。
「…うん、行ってくる。」
私にとって将斗くんは…仕事に関係ない唯一心を開ける大切な人。
けどその将斗くん以上に大切だった人。
前川拓哉…
お互い初恋でギグシャクしてたのを覚えてる。
一緒に出かけた帰り道に私を庇って車に撥ねられて…
私も私で自分のこと全く大事にしてなかったから、どれだけ大事にされていたか、その時初めて知った。
「…はあっ…はあっ…」
…呼吸戻ってきた…
まともな呼吸ができるようになった…
あと少しだ…
「…ごめん、発作起こして…」
「気にしてないよ…」
少しチカチカしてるけどずっとここにいる訳にもいかない…
頭はガンガンしてるし今すぐ吐きたいくらい気持ち悪い。
けど出てきてしまっている以上どうしようもない。
「…」
…将斗くんの顔が見れない。
終わったことでも過去の男の名前を出してしまったのだから。
いい気分ではないだろう。
「…将斗くん。」
「…」
「東京行って、全力を出してきて。
帰って来れる時に帰ってきてくれたらいいから。」
これが、今の私に言える精一杯の言葉。
「…うん、行ってくる。」
私にとって将斗くんは…仕事に関係ない唯一心を開ける大切な人。
けどその将斗くん以上に大切だった人。
前川拓哉…
お互い初恋でギグシャクしてたのを覚えてる。



