「あけおめだよ〜」
友達にLINEを送り返している間、麗華は俺の指を握ったり頬をつついたりとまあ、やりたい放題やっております。
麗華自身は打ち終わっているのかもう俺を眺めたりちょっかいをかけてきたりとまあ見事に楽しんでいる様子。
麗華に触れている、その事実がもう嬉しい。
麗華から触れてくれるようになったのも嬉しい。
今年…あ、いや、年が明けたから去年か。
去年も色々あったなあ…
元カノと別れて落ち込んで…
そんな中麗華と出会って仲良くなって…
今こうして年越し一緒にしてくれる大切な彼女になってくれている。
「今年もよろしくね。」
俺の方を見て柔らかく微笑んだ麗華。
俺の頬をつついていた片手は捕まえたけどもう片方の手はまだ捕まえられず仕舞い…
体を起こして麗華の腕を捕まえるために近寄る。
腕を捕まえた時に麗華の顔が近くにあって。
キスしそうになるのを必死で耐える。
「あっ、捕まった。」
そんな俺の気持ちは露知らず。
麗華は捕まってしまった自分の両腕を見て俺に微笑む。
…顔が近づいた時本当にキスしそうになった。
麗華の長いまつ毛に縁取られた目もすごく綺麗で…
魅入ってしまいそうになる。
「…好きだよ。」
…キスしていいかな?
狙ってるのかな?
って言いたくなるくらい可愛らしくはにかんでいる。
…まあ麗華に限って狙ってるなんてありえないんだけどさ。
天然物なんだけどさ!!
でもこの可愛さは異常だよな?
「あ、みんな彼氏と年越ししたみたい」
Instagramのストーリーを流し見しながら麗華は外を見る。
「…麗華も彼氏と年越しですよ。」
「?」
そのキョトンとした顔やめろ。
「…ふっ…
そうだね、大好きな彼氏と年越ししましたね?」
…これは、確信犯だね。
ニヤって笑ってるもん。
「…好きな人と年越しするのって幸せなんだなあ」
「ん?」
えっ
今までこういう体験したことないのか?
「…今まで彼氏と年越しってしたことない…」
…俺が初めて…
めっちゃ嬉しい。
「あっという間に来年来るよ」
「そうだなあ…」
あっという間に今年も終わってすぐ年が変わる。
来年も麗華と過ごしたいなあ…
「…なあ、麗華」
「ん?」
「…んー…」
…聞いていいことなんだろうか…
バイトに行く前友達と遊んでた時に話してたこと。
「何?」
「…麗華はさ、何歳までに結婚したいとか、ある?」
「?!急だね」
急なのはわかってるんだけど、麗華がどんな未来を想像してるのか、聞いてみたくなった。
「…そうだなあ…なるべく早く結婚したいかなあ…」
「うんうん。
…子ども、とか何人欲しい?」
「…んー…」
かなり考え込んでいるようだ。