『どしたの?』
『疲れたから会いたいなあって笑』
『真っ直ぐ帰りなさい笑』
まあこの時間だし行っても迷惑だよなあ…
俺も風呂入って寝るか…
『じゃあ寝る前電話かけていい?』
『いいよ。寝てたら出ないだけだから。』
文章ではこういってても多分麗華は出てくれる。
優しい子だから。
この間長電話した時も起こしてしまったんだと思う。
声がなんとなく眠そうだったから。
その時の通話時間6時間。
結局2人して寝落ちしてしまったけどギリギリまで麗華は付き合ってくれてた。
その麗華の優しさに惚れ込んでしまったんだ。
家まで車を走らせて静かに家の中に入りさっぱりするためにお風呂に入る。
…ついお風呂で寝てしまった…
「…やべ。」
長風呂になってしまった。
お風呂で寝るのは良くないのに…
わかっててもどうしてもしてしまう。
『終わったー』
着替えながらヘアケアを進める。
麗華からの返信はない。
…あれ、もしかして寝た?
『おー、お疲れ様あ』
あ、起きてた。
もうかなり遅い時間だけど…
『寝てた?』
『ウトウトしちゃってた。』
日付が変わりそうだもんな。
そりゃ寝ちゃうわ。
『かけてもいい?』
『うん。』
…どんだけ優しいんだよ…
ー…プルルルル…
「…」
『もしもーし…』
「寝てた?」
『…んー…』
とても眠そうな麗華の声。
「ねね」
『…ん?』
「明日、仕事終わってから、会えないかな?」
『…んー…いいよ。』
麗華絶対寝かけてる。
声がもう寝そう。
俺は布団に横になりながら思わず笑ってしまった。
…今、麗華が隣にいてくれたら、どんな感じだろう。
出会ってまだ数える程しか経ってないけど、俺、思うんだ。

麗華が俺の運命の人なんじゃないかなって。

こんなに大事にしたいって思える子、他に居ない。
それにこんなに声が聞きたくなることなんてない。
愛しくて、でも切なくて。
叶うのならずっとそばにいたい。
俺の隣で笑顔になっていて欲しい。
「麗華?」
『…すぅ……っん?』
…今寝てた?
起こしちゃって悪いことしたかなあ
「好き、だよ?」
『…あ、りがと。私も…好きだよ』
いつもみたいに澄ました顔でもしているのかな。
それとも、真っ赤になっているのかな。
どちらにしても想像するだけで可愛い。
こんな素敵な女の子に出会えたことって奇跡に近くない?
俺、絶対に麗華のこと幸せにする。
【堀江将斗side END】