映画の帰り。
私鉄の駅に向かう石川と大海ちゃんに手を振って、アーケードの画材屋によると言った麦と、ふたりでJRの駅に向かう。
12月に入ったばかりなのに、もうクリスマスセールで、左右の店のショーウインドウは電飾でキラキラ。とてもきれい。
街は夕暮れに沈むけど、たくさんのライトの下で、アーケードは温かくて、にぎやかだ。
「…うわぁ、ちっちゃいあたしが、いっぱいだぁ……」
タイルの歩道の上に、あちこちのライトの光でできた影法師がいっぱい。
「おまえって……」
「ん?」
「なんでもない」
やだ。言いかけてやめないでよ。
「あれ?」
「ん?」
「画材屋さん、すぎちゃったよ! ごめん、あたし、ぼーっとしてて。じゃね」
「有実!」
あたしは手を振りかけたまま硬直。
いま……。
なん…て?
麦は、バイバイの形のままかたまったあたしの手を、タッチでもするみたいに無造作につかむと、そのままぐいっと下にさげて歩きだした。
「ほら有実、行こうぜ。駅まで送っていくよ」
握られている手の先から、だんだんロボットになる。
今なんて言った!?
ゆ…み?
足の出しかたも忘れたロボットを2、3歩ひきずって麦は立ち止まった。
「どした?」
私鉄の駅に向かう石川と大海ちゃんに手を振って、アーケードの画材屋によると言った麦と、ふたりでJRの駅に向かう。
12月に入ったばかりなのに、もうクリスマスセールで、左右の店のショーウインドウは電飾でキラキラ。とてもきれい。
街は夕暮れに沈むけど、たくさんのライトの下で、アーケードは温かくて、にぎやかだ。
「…うわぁ、ちっちゃいあたしが、いっぱいだぁ……」
タイルの歩道の上に、あちこちのライトの光でできた影法師がいっぱい。
「おまえって……」
「ん?」
「なんでもない」
やだ。言いかけてやめないでよ。
「あれ?」
「ん?」
「画材屋さん、すぎちゃったよ! ごめん、あたし、ぼーっとしてて。じゃね」
「有実!」
あたしは手を振りかけたまま硬直。
いま……。
なん…て?
麦は、バイバイの形のままかたまったあたしの手を、タッチでもするみたいに無造作につかむと、そのままぐいっと下にさげて歩きだした。
「ほら有実、行こうぜ。駅まで送っていくよ」
握られている手の先から、だんだんロボットになる。
今なんて言った!?
ゆ…み?
足の出しかたも忘れたロボットを2、3歩ひきずって麦は立ち止まった。
「どした?」



