中井はしばらく黙ってお茶をすすって、頭をぽりぽり。
「やっぱり教師失格だな。相田にはなんか、いろいろ個人的に……ごめん」
「やだ、センセってば。だから教師失格なんだってば。河島センセをみならわなきゃ」
「え。あのカッパを?」
「そだよ。あのカッパは、自分が悪くてもぜったい! 謝らないよ」
「…………」
「…………」
あれ?
スムーズに話が続いたので、気にしなかったけど。
「カッパ?」「カッパ?」
ふたりして同時に確かめて。
「あは……ははは」「ははははは」
いっしょにおなかをかかえて大笑い。
中井があたしの大声に、耳を両手でふさぎながら笑っているのを見たら、一瞬、麦が目の前で笑っているのかと思った。
奇妙な、せつない、錯覚。
「やっぱり教師失格だな。相田にはなんか、いろいろ個人的に……ごめん」
「やだ、センセってば。だから教師失格なんだってば。河島センセをみならわなきゃ」
「え。あのカッパを?」
「そだよ。あのカッパは、自分が悪くてもぜったい! 謝らないよ」
「…………」
「…………」
あれ?
スムーズに話が続いたので、気にしなかったけど。
「カッパ?」「カッパ?」
ふたりして同時に確かめて。
「あは……ははは」「ははははは」
いっしょにおなかをかかえて大笑い。
中井があたしの大声に、耳を両手でふさぎながら笑っているのを見たら、一瞬、麦が目の前で笑っているのかと思った。
奇妙な、せつない、錯覚。



