みんなと同じような髪型や服装は嫌い――そんなポリシーも持ってる。


とにかくそれなりにファッションに気を配ってるあたし。

学校では誰もあたしがオタクに片足つっこんでるなんて気づいてないはず!


ましてや腐女子だなんて知られたら絶対まずいのよ。


みんなの前では、「コミケって何-?」みたいな風にあくまで普通を装ってるあたし。

そんなあたしの抑圧された欲望は……今やケータイ小説として形になっている。


今あたしが書いている小説「白薔薇王子の誘惑」は、良家の子息が通う超お坊ちゃま校で繰り広げられる、美少年達の恋愛物語。



そしてそして……主人公の神崎ルイのモデルは……


なんと、ヤマジ君だったりするのだ。


神崎ルイの新恋人として、生徒会長の如月シュウをそろそろ登場させるつもりだったんだけど……


ふふ……

シュウのモデルは、もちろん工藤聡史!

あなたよ!!


ふははははは。


あたしは携帯を開くとカチカチ執筆を始めた。


ああ……妄想が止まらないわぁ。


今夜は眠れそうにないっ!


はる子、幸せっ!