(何する気って……!?)
ぼっと顔が熱くなって、私は焦ってラグを見上げる。
「そうだ、ラグ! ブゥは……っ」
そのとき急に視界が遮られて、口を塞がれた。
――!
唇に冷たい感触。ラグの長いまつ毛がすぐ間近にあって、私は目をいっぱいに見開く。
ヒュ~っとアルさんの口笛が聞こえて、それは小さく音を立てて離れていった。
「こういうわけだから、早く出てけって言ってんだよ」
「はっはっはっ、カノンのナイトとして死んでも出ていくわけにはいかなくなったな」
「てめぇはいつまでカノンのナイト気取りだよ。もうこいつにナイトは必要ねぇだろ、オレがいるんだからな」
「今の貴様はカノンにとって危険因子でしかないが?」
あの頃のように、ふたりが私を挟むかたちで言い合いを始めてしまった。
でも私は何もかもがいきなり過ぎて、全身が沸騰しそうなほどに熱くて。
――もう、限界だった。
「わぁーー! カノンちゃん目ぇ回してる!?」
「カノンには刺激が強すぎたんだ馬鹿者! 今すぐ離れんか!」
「だからもう離さねぇって言ってんだろうが!!」
そんなみんなの騒がしい声が聞こえて、私は彼の腕の中、ふわふわとした幸せな気持ちで意識を手放した。
その後私がどうなったかは、神のみぞ……いや、エルネストさんだけが知っている、かもしれない。
END♪

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