「あははははっ」 そのとき、いきなりエルネストさんの笑い声が響いた。 皆が一斉に彼を見る。彼は可笑しそうに笑って、私の方を見た。 「どうだいカノン、本当に酷い世界だろう?」 「エルネストさん……」 彼が私に優しく笑いかける。 「やっぱり、こんな世界要らないと思わないかい? ねぇ、銀のセイレーン」 「――ぎ、銀のセイレーン!?」 アジルさんの裏返った声が聞こえた。 私が振り返ると彼はひぃと情けない悲鳴を上げて後退り逃げていった。……この世界で何度も見てきた反応に、でも今は何も感じない。