My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】



 更に何度か梯子を下りて、ひたすら奥へ奥へと進んでいく。
 その途中また倒れている人たちを見つけて、本当に眠っているだけかどうか確認して、また進む。

 ――私は一体何がしたいのだろう。

 モンスターが狂暴化し街に現れるようになった原因は私だとわかったのに。
 私がこの世界からいなくなれば良いだけのことなのに。
 こんなにたくさんの人を……ラグやセリーンまで眠らせてしまって。
 一体なんのために、今私はここにいるのだろう。

 ――ならカノンは今、奴のためにこの世界にいるのだな。

 また、セリーンの優しい声が頭に響いた。


(……そうだ。私は今、ラグのためにここにいるんだ)