つい先ほども歩いた山道なのに、全く違う道のように感じられた。
それは先ほどと違ってひとりぼっちだから。ラグもセリーンも、他に誰もいないから。
凄く心細いけれど、でも決めたのだ。
――もう誰も傷ついて欲しくない。
だからひとりで行くと。
(それにしても静かだな……)
大分日の高くなった空を見上げる。――辺りが異様に静かだった。
先ほどこの山道を歩いたときは確か鳥のさえずりや虫の鳴き声が絶えず響いていたはずだ。
と、前方に倒れているモンスターたちを見つけてびくりと足を止める。でもどうやら皆眠っているようでほっとしてまた歩き出す。
(こんなところまで歌の力が効いているってこと……?)
ドキドキとする胸を押さえながらそのモンスターたちを避けていく。
私の髪も先ほどからずっと銀の輝きを纏ったままだった。
……それだけ、先ほどの歌の影響力が大きかったということだろうか。
鳥や虫たちももしかして……。そこまで考えたときだった。



