My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 6【最終章】


 先ほどから聞いていると、どうやらアジルさんは坑道内の調査に乗り気ではないようだった。

「この印の先には何があるんだ?」

 そう訊いたのはセリーンだ。何か気になる印でもあったのだろうか。

「この先は地盤が脆いのでな。何十年も前から立ち入り禁止だ」

 セリーンは少し考えた後で続けた。

「ではこの先がモンスターたちの巣窟になっている可能性もあるわけだな」
「間違って誰かが入ってしまわんようにここは固く閉ざしてある。もし巣窟になっていたとしてもモンスターどもがこちら側に入ってくることも出来ん。無論、ここの責任者として誰であろうとこの先に行くことは許さん」

 有無を言わさない口調に、セリーンもそれ以上は何も言わなかった。