指輪だ。青い宝石がその中心で美しく煌めいていた。
これがきっと皆の言う《誓いの指輪》なのだろうとすぐにわかった。
(ラグの瞳の色みたい)
真っ先にそんな感想が浮かんでしまって、そんな自分に赤面しそうになる。
でも本当に光の加減でキラキラと輝くその澄んだ深い青が、彼の色と重なって見えた。
「昨日は本当に助かったよ。是非これを受け取って欲しい」
パシオさんが穏やかな笑顔で言う。
しかし、ラグは首を横に振った。
「受け取れない」
「……え?」
思いもよらなかったのだろう、パシオさんは一瞬動きを止めたあとで慌てたようにいやいやと首を振った。
「遠慮はいらないよ。これは街の皆からの感謝の気持ちだからね」
だがラグは頑なに首を振るだけだ。
パシオさんは困り果てた様子で私の方を見た。



