「呼んできた。杏はそのままベッドで大丈夫だから」
「うん」
皆、揃ってる。矢田君、響希、有紗、優、健、そして翔。
ん?何か1人多いような…
「矢田君!?ねえ、大丈夫!?」
顔がもう、痛々しい…。
「大丈夫だよ、痛いけどね」
それは大丈夫じゃないね。
「矢田君ありがとう、守ってくれて」
「僕“には”お礼はいらないよ」
“には”ねぇ。
これはもう、言えって言ってるものだよね。
「龍神の皆、助けてくれてありがとうございました。それに、看病もしてくれて助かりました」
「杏の事を守るのは当たり前だからね!」
「なーに言ってるのよ。響希が杏って気が付かなかったら、杏って分からなかったでしょ」
「確かに!地味子は実は美少女って、この事を言うのか!」
有紗の目がすっごくキラキラしてる。
美少女って…美化しすぎではないだろうか。
「何でさぁ〜学校では素顔を隠してるの〜?」
「情報が出てこないのと関係してるんすか?」
翔と健は聞いてくると思ったよ。
「ちょっと!杏が困るような質問しない!!」
「そうね」
前から思ってたけど、有紗と優はどうして味方してくれるんだろ。
でもまぁ、助けてもらったし地味子の理由を教えちゃおうかな。

