ドカーーーン!!
「え、なになになに」
ものすごい物音で、一気に目が覚めた。
「多分、龍神が来てくれたと思うよ」
「なるほど」
ついにか…。まぁ、来てくれないと困るし、ありがたい。
それにしても、
「変に緊張が…」
「ははっ、頑張って菅野さん」
「あ、偽名思いついた。星野アリスにする」
「星野さんか、了解」
特に名前のこだわりはない。なんとなく決めた。
バレなきゃいいのよ。
足音が聞こえてきた。
「ねえ、ここかな!」
「ほか全部見たからここしかないわよ」
きたきたきたきたきた。
有紗と優の声がドア越しから聞こえた。
ガチャ
「大丈夫ですか!」
「龍神の皆、ありがとう。僕達は何とか大丈夫だよ」
「え、矢田じゃん!」
「災難だったわね」
「え、その女性は矢田君の彼女〜?」
うお、翔だ…。
なかなか顔を上げられない私は、俯いたまま。
いや、バレるのが怖いよねやっぱり。

