「おい、聞いてんのかお前」



「…分かりました。でも、俺だけにして下さい」


そう言うと思ってた。


「いーや、2人で来てもらう」

もしかして、私も城崎学園の生徒と思われてる?


まずいんだよなぁ、そう思われるとその情報が回ってしまう。

全く関係ない一般人と思われてて欲しい。




「彼女は体調が悪いんです」


「無理だ。女がいてこそ盛り上がるからなぁ」


何その理由は。

うん、これは私が城崎学園の生徒だって気づいてないね。良かった。

私が回復したら跡形もなく潰しにいくから。



「お願いします」


「無理だ」



「お願いします」


矢田君…。怖いはずなのに。


「しつけえっつってんだろ!!」



ガッ!!!


「ッ!!!」


「や、矢田君!!」



矢田君は族らしき奴らの1人に顔を殴られ、その勢いで倒れた。


「取り敢えず、煩くなる前に女をやるか」


は?


グガッ



薬品!?

口と鼻を布で覆われた。



少し、抵抗するが思い通りにはいかない。




あぁ、もう最悪…。





私はそのまま気を失った。