キーンコーンカーンコーン
はぁ、やっと終わった…。
今日は色々と疲れた。
今日は帰ったら夜ご飯まで寝よ。
帰り支度をして、教室を出ようとした。
「まって、菅野さん」
「ん?」
「僕も帰るから、一緒に帰ろう」
「い、いいけど…いきなりどうしたの?」
「ほら、まだ危いって言ったでしょ?だから、僕が菅野さんを家まで送ってくよ」
「え、矢田君は全然関係ないのに…申し訳ないよ」
もし、本当に悪族とかが襲ってきたらどうしよう。その時は、戦うしかないか…。
「関係ないって言われればそうかもしれないけど、一応関係あるからさ僕。矛盾してるけど」
…関係がある?どういう事かは分からないけど、んーまぁいっか。その時はその時だ。
「じゃあ、お言葉に甘えさせていただこうかな」
「喜んで」
一応、正門を出る前に怪し気配がないか確認する。大丈夫そうだね。
「矢田君」
「うん?」
「本当にやばい時は、逃げてね」
“私を置いて”とはあえて言わなかった。
「まぁ、その時は菅野さんも“一緒”にね」
「ぁ、うん」
その返答は困った。矢田君、流石だね。
何も言い返せないよ。

