「その秘密は言えないの？龍神にも？」
「…言えない。これだけ私が口を割らないって事は、知ったら命に関わるって事と認識してほしい」
「…そこまで？」
「うん。だから最初から関わったらダメだったの。少し興味本意で龍神と関わっちゃったから」
もし、私がアメだってバレた時、龍神まで巻き込んでしまう。
警察と関わってたから、私に対して恨みのもった人とか逆襲してくるかもしれない。
もちろん、刃物とか飛んでくるだろうし。
実際、アメとして行動してる時に刃物をもった奴が正面から突っ込んできた時があった。
そいつは、犯罪を犯してて私が警察へ連行した奴だったし。
あの時は、自分がどれだけ危険な事をしているか実感した時だったな。
「菅野さん…今すごい表情してるよ？大丈夫？」
「あ、うん大丈夫。ちょっと考え事してた」
「僕さ、菅野さんが何者で何を考えて、どうしようとしてるのか全然分からないけど、困った時とか力になるし、いつでも頼ってね？」
「ありがとう矢田君。こういう事を話せるのは矢田君だけなんだよね…何故か分からないけど。矢田君の優しさに甘えそう」
本当、矢田君って不思議なんだよね。信頼出来るというか、安心というか。
聴き取り上手なのかな？
「そう言ってくれて凄く嬉しいけど、
後で僕がボコボコにされそうだから、褒めるのは程々にしてくれると助かるかな」
「え、どういう事？」
意味不明すぎる…。
