「…ちゃん」
ちゃん?
なんだろ、ちゃんって。
「杏ちゃん!」
「…ぁ。翔かぁ」
私、寝てたんだっけ…。
翔が私の事を呼んでたのか。
う〜ん、まだ眠いんだけど…。
「もうお昼だから起こしたよ〜!気持ち良さそうに寝てたね〜寝不足?」
「そうかも、ちょっと夜更かしし過ぎた」
「…いや、皆驚いてたよ?」
「え、なんで?」
「1回も起きないからさ〜、学校で爆睡するのは凄いってね!」
あはは、あんまり気にしないんだよね。
「あれ?それより響希達は?」
周りをよく見ると、誰もいなかった。
「響希は生徒会で、他の人達は屋上で昼ご飯をを食べてるよ〜今日は天気いいし」
あ、なるほどね。
「翔ごめんね。わざわざ私の事を気にかけてくれて」
「いいのいいの!…それよりもね、ずっと寝てた杏ちゃんに先生から雑用の伝言を頼まれてるよ〜!ドンマイだね」
当たり前だけど、やっぱりバレちゃったか。
「俺も手伝うから早く終わらそ?」
「え、いいの?昼休みだし、申し訳ないよ」
「大丈夫!大丈夫!資材室の掃除みたいだよ」
「ありがとう」
お言葉に甘えよう。
「取り敢えず、お昼ご飯を食べちゃお」
「そうだね」
お昼ご飯を急いで食べて、資材室へと向かった。

