はい。私非常にピンチです。
会議って言ってたから屋上に行ったらさ、会議の内容が最悪です。
翔からの招集だった時点で終わったなって思ったよ。
「昨晩ね、俺が見回りしてる時に見知らぬ男?を見つけたんだよねぇ〜」
「どういう事よ」
「おそらく、俺達と一緒かな〜。族ではなくて、一匹狼みたいだけどさ」
「そいつとは話したのか?」
「うん、少しね。気になる事にさ〜俺達の情報に詳しいって事は分かったよ」
ギクリ…。
痛い、これは痛い…。
私今ね、冷や汗すごいよ?
「え!!それってヤバくない!?私達の情報が漏れてるって事でしょ!?」
「ちょっと有紗、そんなに大声出さないでよ」
「はーい」
「俺達の情報管理は完璧っす。だとしたら、考えられるのは……」
「“モチ”だな」
響希が冷静に答える。
鋭い…。油断出来ないわ。
「いや、モチじゃなかったよ〜」
「「え」」
皆してハモった。
もちろん、怪しまれないように私も。
「その男、“アメ”って名乗ってたしね〜」
「なんか、美味しそうな名前ばっかりだね!」
あははー。