「じゃあ、その一人は龍神よりも下の族にいるって事?」
「それはないよ!龍神より下の族は、私達トップ3が協力して管理してるからね!」
なるほど、結構大変なんだ。
「そうっすよね!健!」
「…有紗さん、俺の真似しないで下さいよ」
「まぁ、だから怖いって事ね」
優が壁によりかかり、腕を組んで落ち着いた声で言うものだから、なかなか解決できない事なのは感じた。
「もしかして、族じゃないの?」
「私達はそう思っているわ」
「でも、どうしてそこまで警戒してるの?」
私はまだ、族のことが全て分かってる訳じゃないから理由が分からない。
「族ではなく、情報屋だったらやばいのよ。
情報屋が面白半分でやってるなら、良からぬ事を企んでる族に私達の情報をあげだりして混乱させたり、乱闘に持ち込んだりね」
「なるほど」
そういう推測をたてて、もしもの時のために備えたりしてるのか。
優が分かりやすく説明してくれたから、警戒する理由が分かった。
「だから、杏が龍神の姫になったのは既に知られていると思う」
「え…。情報屋やば」
少し申し訳なさそうに話す響希。
龍神入は強制的だったからな〜。
最終的には私が選んだ事だけど。

