「そうだな…杏のためにも皆の前で釘を刺しとかないとな」
うっすら口角を上げる響希に冷や汗をかいた。
「杏」
「っはい!」
「夜に1人で出歩かない事をここで誓え」
「…わかりましたぁ」
「ええ!杏!本当にダメだよ!!」
「冗談抜きで夜は治安が悪いからねぇ」
「何かあってからじゃ遅いわよ」
「危険っす。昨日言ったばかりじゃないっすか!」
さらに圧力っ。
「それに捻挫中だしな」
「「確かに」」
うぅ…何も言い返せない…。
「危険な事は伝わりました…」
「散歩とかなら全然俺ら付き合うし、頼って大丈夫だよ」
「そうそう!」
「杏を危険な事には合わせたくないんだ。分かって欲しい」
響希…。
「まあ、族の姫やってる時点で遅いと思うけどね〜!」
「「…」」
「翔、いつもあなたの一言で台無しよ」
うん、そだね。
「え…」

