「で、夜に出歩いているってどういう意味」
キターー。
「コンビニとか買い物に…でもそれは、前に住んでた所でだし。友達も一緒だった」
嘘は言ってない!!ただ、色々と言葉足らずだけどね。
「昨日は」
うぅ…。
ごまかせない…。
「……プラ〜っと散歩に」
「…杏」
響希は私の名前を呼ぶと同時に、私を壁際にジリジリと追い込む。真顔で。
「はいっ」
「頼むから、夜は出歩くな。俺を心配させないでくれ」
響希の表情をみて、もう心配させないようにしようと思った。
本当に、私の事を心配してくれてる。
だけど…響希、ごめん。
心配はさせないようにするから、夜は出かけさせてね。
やっぱり、気になることは気になるし。
「うわー!!壁ドン!!」
ビクッ
「有紗…」
ビックリしたー。
て言うか、
確かに、周りから見れば“壁ドン”に見えるかも…。
なんか、いきなり恥ずかしくなってきた…。

