「何で私の家知ってるの!?」
私、教えてないんですけど。
「あ、あぁ。健がいるからな」
健…?
そうだった!!あのムキムキの人、ハッカーだったっけ。
「なるほど…」
ハッカーってなると、詳しいことまで分かっちゃうよね。
私の事、どこまで知ってるんだろうか。
「響希君、杏の事よろしくね!この子しょっちゅう夜に散歩しに行ったりして、出あるってるから危なっかしくて…。でも、これからは響希君がいるから安心ね!!」
うん、やばい。
ペラペラと余計な事を…。
ゆっくり響希に視線を向けると…案の定、険しい顔をしていた。
「はい、安心してください」
ニッコリとスマイルをお母さんに向けるが、目は笑っていない。コワイよ。
「そ、それじゃあ!行ってくるね!」
「行ってらっしゃい!響希君今度は遊びに来てね!」
「はい。お邪魔しました」
ガチャン
「……」
「……」
お互いに無言。
こわーーい。

