「師匠には感謝はしてるよ。ちょっとキモイけど」
「感謝されてるのは嬉しいけど、キモイはいらないんだけど!」
本当に感謝はしてるんだよ?
だって、師匠が格闘技…いや喧嘩のやり方を教えてくれてなかったらって考えると、龍神と出会っていたとしても大丈夫じゃなかったと思う。
たとえ、本当に一般人で姫になってたとしても、この間の奇襲は…危なかった。
龍神は最悪な方向になっていたかもしれない。
「…ありがとう」
「へ?」
…真面目に伝えたらこうよ。
「ありがとうって言ってるの!このキモ師匠!!」
私がそう言い放ったら、師匠はニヤニヤし始めた。
「何その表情は」
「杏は昔からツンツンなのは変わらないなって思ってな」
は?
「そこが杏ちゃんの可愛い所だよ!」
どこがよ。
「「うんうん」」
「ねぇ!皆して頷かないでよ!!」
何で私が恥ずかしくならないといけないの!?
「それで、杏は総長の右腕かなんかか?」
右腕って…。
「私は龍神の幹部だよ」
「幹部だ!?幹部で収まるのか!?」
「何が言いたい訳?」
「杏は最初、姫だったんですよ!訳あって幹部になりましたけど!」
有紗、余計な事を…。
「…杏が姫?うはははは!!!嘘だろ!?似合わねえな!!」
「……そうだと思って幹部になったの。
もう姫は過去だけどなんか文句でもある?」
「いえ、ないです」
「大丈夫安心して。菅野杏は龍神の幹部として誇りを持って行動するから」

