「咲良」


「なーに?」


「私の為に、転校してきてくれてありがとう」


「ううん、私のわがままなんだよね…。お母さんには嘘ついちゃったし」



咲良のお母さんはちゃんと知ってるから大丈夫だよ。




「どんな理由でもきっとわかってくれてると思うよ。」


「だといいなー、それでね…杏ちゃんを救いたくて転校してきたのは本当なんだけど…でもね、本当は違うの」



え、違うの?私が自意識過剰過ぎた!?



「杏ちゃんとこれからも一緒にいたいから転校してきたんだよ!」


ニッコリと微笑む咲良を見て、私もつられて口角が緩んた。



「咲良、これからもよろしくね」



「もちろん!杏ちゃん大好き!!」


「私も」






やっと咲良に言えた。
昔から、大切な存在なのは変わらない。


だからこそ、離れてしまったのも事実。


弱かった自分を見せたくなかったんだ。





でも、弱さを見せることも大切だと思ったのは、転校してきて龍神に出会ってから。




転校をきっかけに強くなれた。




咲良はもちろん、龍神も大切な存在。





皆に感謝します。