大きい建物の前に着いた。



「ジャジャーーン!!ここが龍神の倉庫だよ!!」


「有紗、うるさい。耳がおかしくなりそうよ」

確かに、優の言ってることは正解かも。
耳を塞ぐレベル。


「所で、倉庫って何?」

私は、暴走族って事は知ってるけど、詳しいことはあまり知らない。


「倉庫は言い換えれば、アジトって意味かな〜!龍神の幹部、下っ端が集まるところで、会議とかもする所だよ〜!」


「なるほど」


翔が分かりやすく説明してくれた。



「今日は、龍神全員を集合させてるから、姫のお披露目だ」


姫のお披露目…。




「わ、私か!!」

何か、いきなり緊張してきたかも。



倉庫の中に入ると、人が沢山いた。
うわ、凄い。顔がこっわ。

一応、ペコペコお辞儀しながら響希達の後を着いて言った。


にしても、聞こえてくるよ。

“誰だアレ”
“なんだあの地味な奴”
“ブサ”

好き放題言ってくれるよね。

まぁ、本当の事だから仕方がないけど。



「ここが幹部室だよ!」


幹部室って事は、幹部と1番偉い総長しか入れない所だよね?

「私が、入っても大丈夫なの?」


「なーに言ってんの!杏ちゃんは姫なんだから、問題ないよ!」


な、るほど。