「昔から咲良の体調が良くない時に、杏ちゃんがこうやって来てくれるから、咲良も嬉しいはずよ。ありがとう。じゃあ、ゆっくりしていってね」
「はい」
私は軽くお辞儀をした。
トントン
「咲良、入るね」
ドアをノックして咲良の部屋に入った。
「杏ちゃん…」
「ごめん、寝てた?」
「ううん、起きてたよー」
「体調はどう?」
「良くなって、明日から学校行けると思うかな」
ちょっと元気ないね。
「それなら良かった。先生からプリントとか預かって来たから、机の上に置いとくね」
「ありがとー。この数日、何も調べ物してないから…ちょっと怖いなぁ」
咲良はベットの上で、パソコンを膝の上に乗せて使用し始めた。
「私達が動くような事は無いよね」
「それが1番怖くない?この静かさが何かの前兆だと私は思ってるよ」
「…それは言える」
咲良はこう慎重に考えられるのがすごいよね。

