今日はいつも通りの学校生活…ではない。
いや、今日もだね。
「杏ちゃん、あのさ〜」
「ん?」
「咲良ちゃんが学校を休んで3日目だけど、何か知ってる〜?
て言うか知ってるよね〜?」
分かるよ、翔。咲良の事が心配なのね。
結局、咲良がいないとつまらないって事が分かった。
「この際だから龍神の皆も聞いて欲しい。
…咲良はね、強そうに見えて強くないの」
「杏、それはどういうことなのー?」
「格闘技は出来るって聞いたけど」
「咲良は格闘技は得意だよ、でも欠点があるの」
あえて、咲良がいない所で話す。
咲良は昔から誤魔化そうとするところあるし。特に今回の件は。
「モチでも欠点あるんすね」
まぁ、人間だしね。
「咲良は身体が弱いの。今、学校を数日休んでるけど、今回は軽い方だよ。酷い時は入院する時もある」
「そうだったのね。あまり無理はさせられないわね」
「そうだね〜」
「えっと…なんか咲良が龍神の一員みたいに言ってるけど、違うっていうの理解して言ってる?」
「確かに!」
「なんかさ、一緒にいるとそう思っちゃうよね〜」
「咲良が龍神じゃなくても、一緒にいてもいいのなら私は嬉しい」
「それは問題ない。俺達から離れる側は沢山いるけど、寄ってきてくれるのは滅多にいないから」
なるほど…。