「でも、どうして姿を現してくれないんすかね」
「確かにそうね、最近は噂も全然聞かないわ」
今は活動してないからね。
「それはね〜、龍神がアメと同じ活動をしてるからだよ〜」
「「同じ活動?」」
「俺達は正統派、それだけ言えば分かるよな」
やっぱり響希は察しがいいね。
「「あ」」
「そう!この地域には龍神がいるから、アメは姿を見せないだよー!」
咲良は私の方を見てウインクしてきた。
うわー!バレるバレる。やめてくれー!
咲良の言う通り、同じ活動してても意味無いしね。
意味無いってのは嘘になるかもだけど、言っちゃえば遭遇しないため。
前住んでいた地域は、警察くらいしかいなかった。暴走族って単語すらなかったよ。
でもここは、暴走族が存在していて悪い属だけじゃなくて、正統派もいる。
だから、私はアメを封印している。
しかも、私は突然来た余所者だしね。

