「私が追ってくる事ぐらい分かってたでしょ??」
「…ま、まぁ」
咲良の行動力は凄いからね。でも、キリが悪い時に転校してきたよね。正直、3年生からだと思ってた。
「本当は私ね、城崎学園に来るのは3年生からにしようと思ったの」
やっぱりね。
でも、そうしなかったのは理由があるからなんだよね?
「でも、ちょっとそれじゃ間に合わないと思って今日来ちゃった!」
「…何に間に合わないの?」
本当は聞きたくないけど、聞かないといけないのは分かってる。その為に、咲良は予定より早く転校してきたんだから。
すると、咲良は真剣な表情になった。これはモチの時の咲良だ。
「…杏ちゃん、龍神に危機が迫ってるよ」
「…え、どういう事?」
覚悟はしていたものの、咲良からの思わぬ発言に、胸騒ぎがした。
龍神絡みな事に、焦りを感じた。