龍神が屋上から出ていった後、直ぐに話が戻った。



「それで、さっきの話を詳しく聞かせて」


「杏ちゃんを虐めてたのって、私達が繁華街で活動してた時に、襲われかけてた子達だったんだよね?
学校の校則では、夜に繁華街は校則違反。
私達が助けた上に、警察と学校には報告しなかったのに、杏ちゃんを虐めた。」



「私がアメなのは知らないしね」


「あんな危ない事があったのにも関わらず、人を痛ぶる行為をするのは、私は許せなかったよ。だから、全部言っちゃった!!」


「え??」

開き直ったかのように言うよね…。


「私達の正体と、繁華街の事をね!学校にバレたら大変な事になるし、一気に表情が青ざめて土下座して来たよ」


「言って大丈夫だったの?他の人に私達の正体バレない?」


「大丈夫!釘を刺しといたから!」


何を言ったんだろうか…怖いな。




「正直、もう親友だなんて言ってもらえないと思ってた」


「もう!そんな事言わないでよ!!私と杏ちゃんは何があっても、ずっと親友!!それは変わらないの!」


咲良の必死さが伝わってきて、咲良を信じなかった自分に酷く嫌気がさした。



「咲良、ありがとう」



私のメンタルが弱い分、咲良は私をずっとカバーしてくれた。
私は逃げる癖を無くさないといけない。




私はまだ、逃げてるから……。