「よく聞きなさい。これは、龍神の総長が決めた事だからよ。だから、あなたには拒否権がないの」
「龍神の総長…?」
「龍神の総長はね、そこにいる響希だよ〜!」
「!?」
え、この人が総長なの!?
確かに、雰囲気が1人だけ違うけどさ。
「杏、今日からお前は龍神の姫だ」
ひ、姫!?なんじゃそれは!!
「…い、や。嫌!私は、この転校をきっかけに地味で普通な学校生活を送ろうと思ってたの!邪魔しないでよ!」
地味子らしくないほど、大きな声を出してしまった。
「杏ちゃん、もうそれは叶わないかな〜。俺達に関わった時点で、普通な学校生活は送れない。杏ちゃんは、こちら側の人間だよ〜」
……確かに。あのクラスの反応を見て分かったよ。私が次に教室に入ったらビビられるか、避けられるかって感じになる。
「……」
どうする私。
もう、普通の学校生活は出来ない。だったら、この人達と一緒に……
いや、まだ諦めない。
「…クラスの皆が、どうして怖がってたから分からなかったけど、暴走族って聞いて怖いと思った。だから、私も怖い無理」
「え、さっきから俺らと普通に話してるのに〜?普通の人なら怖くて腰抜かしたりしちゃうよ〜」
ギクッ
た、しかに。あの脅えようは…。
「今怖くなった…」
「嘘にも程があるわね」
無理だったー。
「…分かった。私を仲間に入れて」
決定事項とか何か嫌だから、自分から求めた。
ダメだと分かっていても、少しだけ暴走族という類に興味をもってしまった。
この興味本位が、どう転ぶかは分からない。
だけど不思議な事に、暴走族を知りたいと思ってしまった自分がいる。

